今の子ども達は空恐ろしい

新型コロナウイルスによる
感染拡大が止まらず、政府は
4月7日、東京都など7都府県
に5月6日を期限として緊急事態
宣言を発令したが、これを4月16
日には、対象を全国に拡大していた。

そして5月4日には、更にこれを
5月31日まで延長すると決定された。

そんな状況下
において、学童保育
も出来る限り児童らの濃厚
接触を避ける為に、保護者に
対して可能な限り、児童クラブ
への出席を控えてくれる
ようにお願いしているが、その
効果はあまり得られず、依然として
濃厚接触不可避の日々が続いている。

そんな中
で、新型コロナウイルス
の感染も恐ろしいが、それ
と共に今の子ども達も空恐ろしい!!

新2年生の女の子が、指導員に対して
「この婆さんは要らない。役に立たない。」
と面と向かって言い放つのだ。

それは、
ドッチボールをするのに
私と女性指導員が、子ども
達の要望に応じて一緒に遊んで
やろうとしたところ、ジャンケン
をして2組に分けた時に放言したのだ。

「空恐ろしい」というより
「クソ生意気な」という方が
的を射ているだろう。

そして、それより
も不可解なのは、年端もゆかぬ
女の児が、これ程の恐ろしい言葉を
どこで覚えたのか?その生意気な言葉
を使いこなしていることが恐ろしい!!

その時は思いもよらない
驚きに、咄嗟には返す
言葉も失っていると、その
女の児は、一度では言い足らず
繰り返して同じ台詞を突き付けた。

そして放言だけでなく指導員
は召使だと思っている
のか、どんどんエスカレート
して行き、やりたい
放題で勝手な行動を取り始めた。

これ
程の放言は聞き流すわけにもゆかず、
厳しく𠮟責せざるを得なっかった。

しかし、𠮟責しても
何が悪くて𠮟られているのか理解
できないらしく、キョトンとしている。

これには流石に
啞然としたが、噛んで含めるように
𠮟責すると、やっと泪を流し始めた。

今の子ども
達は厳しく𠮟責されると、
トラウマ症状を起こすこと
が当たり前のように育てられて
いるので、𠮟りながら
誉め・誉めながら叱らなければ
ならず、なんとも面倒なことである。

とにかく、今の子ども
達は我が儘で聞き分けがない。

耐えること
を知らず軟弱で、物事の善悪の判断
は稀薄で、好き嫌いだけは濃厚なのだ。

そして、気に入らない
事があるとママに言い付ければ、
何でも自分の思い通りに
解決されると思い込んでいる。

今の子ども達が
全てそうだとは言わぬが、
多くの子どもがそのようである。

私は、子ども達を
厳しく𠮟責しなければ
ならない時に、常に心掛けて
来たのは「少しぐらい
の悪ふざけや・やり過ぎは大目
に見るけど、図に乗って度が過ぎた
時は許さないよ」と言い続けて来た。

今では、ほとんど
の子どもがそれを理解してくれている。

今日も、女の
児が泣き出したので「泣きたい
ときは、しっかり泣いたらいいよ」
と、軽くスキンシップをしておいた。

その後、いつもの掃除の時間
が近づくと、何事も無かったよう
に明るく元気を取り戻して、「掃除
をしてもいいですか?」と言って来た。

そして「先生の所を一番
にきれいにするの」と言って、
机の上だけでなく机の
脚から椅子の脚まで、雑巾がけ
をしてピカピカに磨いてくれた。

狭い机の下に二人も
潜り込み、周りには
2・3人の子どもが取り付いて、
黙々と掃除をしている姿は可愛いくて、
誰かに見せて自慢したいほどである。