こんばんは、湯豆腐です。
保育園落ちた、日本死ね
新元号の令和になったので平成と言うと、一時代前のことで大昔のように聞こえるが、平成28年(2016年)といえば3年前のことで、まだ記憶に新しいと思う。 その頃、政府は「一億総活躍時代」という、華々しい掛け声を掲げるなかで、「保育園落ちた、日本死ね」という、子育て世代の本音を吐露する叫びが、社会に大きな反響を呼ぶ、センセーショナルな出来事があった。いわゆる保育園待機児童問題である。
あれから3年
あれから3年が経過したけれど、何も解決した訳ではない。それどころか、今は新たに学童保育の待機児童、という事態に変化して来ているのだ。そうした成り行きから、学童保育の現場が大変な事になり始めている。 政府は平成30年(2018年)に、「新・放課後子ども総合プラン」を策定し、2023年までの5年間で、約30万人分を新たに整備すると発表した。 しかし学童保育の現場では、一朝一夕には何も改善されるはずも無く、押し寄せる学童保育待機児童の波に晒されながら、依然として、支援員(指導員)の人材不足に喘いでいるのが実情なのだ。
学童保育の現場
その上学童保育は、小学1年生から6年生まで纏めて面倒を見なければならず、決して充分とは言えない設備と限られたスペースの中で、子ども達の遊びと学習、更には社会道徳まで全ての分野を対象にして、保育することになるので並み大抵のことではない。 少子化日本を立て直す為に、学童保育の現場では涙ぐましい努力をしているのに、制度を担当管轄する市町村は、うどん屋の釜と同じで湯ばかりの言いたい放題、実際の仕事は丸投げ状態で、公務員天国とは良く言ったもので、羨ましい事この上ない。
モンスターキッドあらわる
かつてはPTAなどで、給食費を払える家庭なのに払わない、モンスターペアレンツと呼ばれるものが、メディアに取り上げられて話題になっていたが、今では更に更に進化を遂げて、モンスターキッドが出現して来た。年端もいかない小学生が、自分が悪いことをして支援員に𠮟られた時に、「アンタたちは、どんな時でも子どもに愛情を与えるのが仕事でしょ」。「アンタたちには愛情がないんだよっ」と驚くべき台詞を宣う。 更には「わたしが児童クラブを休んだ日の、おやつはどうなってるの?私だけじゃない、他にも休んだ子どものおやつが、アンタたちのお茶の時のお菓子になってるんでしょっ」と宣う。
ユウユウ君とトト君
下校時に児童クラブへ戻って来た子供達に、「おかえり~」と声をかけている支援員に対して、「うるせぇ!ババア死ねっ」と言い返す男の子がいる。それが毎回毎日なのだ。 この男の子は小学3年のユウユウ君(仮名)である。このユウユウ君が、今年の4月から新しく入会した、新1年生の小柄な男の子、トト君(仮名)に纏わりつくのだ。 可愛いと思うからであろうが、事あるごとに遊び相手にしようと引っ張り回すのだ。ところが、その力加減を知らないのか分からないのか、 小1のトト君が、やめてぇ~やめてぇ~と叫びながら、私のところへ走って来てしがみつくのだ。こうして2ヶ月余りが経過するなかで、色々な変化が表れて来た。 トト君も少しずつではあるが、ユウユウ君から逃げる方法が上手くなって来た。逃げられるとユウユウ君は獰猛になって、大声で恫喝したり、小さな身体を捕まえて押さえ付けたりする。
おおきくなったら
ある日、私はユウユウ君に話しかけてみた。「ユウユウ君はトト君が可愛いから、弟にしたいのだろ?トト君は可愛いよなぁ。・・・だけど、本当に弟にはできないんだよ、分かってるだろ?」・・・「それにユウユウ君は3年生だろ、トト君はまだ1年生だから、もっと優しくしてやらなきゃ可哀そうだろ?」 ユウユウ君はムスッとしてものを言わない。 「ユウユウ君は大きくなったら何になりたいのだ?」と聞いてみると、「わからん」と答えた。 暫く間をおいてから、タイミングを見計らって「ユウユウ君は、学校の先生になってみないか?」。 「学校の先生になってみるなら、先生が応援してやるぞ」と言ってみた。ユウユウ君は、何も答えなかった。 それから数日が過ぎたある日、ユウユウ君に少し変化が表れて来た。突然近寄ってしがみついて来た。私のお腹のところに顔を押しつけてじ~としている。ユウユウ君をそ~と抱き返して「ユウユウ君、学校の先生になってみるか?」と聞くと、ほとんど聞こえない微かな声で「うん」と言った。
天空の城ユドウフ